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読書感想文の上手い書き方のコツ・ポイントなどを教えます!

要所を心得ていれば、誰でも上手な書き方ができるのです。

個性をアピールするか、知性で勝負するか


出題者の心を読む

 まず出題者の性格、あるいは出題者の意図を理解する必要があります。かりに出題者が高校生の担当教師であるなら、その先生が個性的な学生を好む傾向にあるのか、また感想文にどのようなものを求めているのか、それをしっかりと把握しなければなりません。教師自身が個性的で、しかも学生の独創性を好む場合は、当然ながら「オンリー・ワン」式の感想文が評価されやすいでしょう。また教師が課題を出すにあたり、あらかじめ何か条件を付けている場合は、それを踏まえることが大切です。
 個性的な感想文というのは、実はそう多くありません。教師は仕事柄、何千という数の感想文に接してきた人ですから、「個性的ぶった」文章など飽きるほど読んでいます。はっきりいえば、読書体験が少なく、人生経験も乏しい若者が、個性的な文章を書くというのはきわめて難しいのです。むしろ一般に評価される個性とは、自分の日常生活に可能な限り引き付けて本を読むということ、つまり、その本が自分の生き方や暮らし方にどう関係してくるのか、という点を深く掘り下げれば、一種の個性的な文章となるでしょう。
 また、教師が感想文に知的な構成、例えば起承転結、文章の細かい書き方の手順など、そういった形式を重視する場合は、自由奔放な文章を低く評価するに違いありません。ゆえに、より質の高い感想文を書きたいのであれば、教師が重視している形式的条件をしっかりと踏まえることに加え、なによりも「分析」が勘所・ポイントとなってきます。

解説の扱い

 日本の本にはたいてい、書籍の最後の方に「解説」と称して筆者以外の別の人間が本の内容を説明している文章が付いています。不真面目な人はここを丁寧に読んで、本文はパラパラとめくるだけ、という作戦をとりますが、教師はお見通しです。また本文を真面目に読んでも、本の理解が解説に引きずられていることも少なくありません。逆に、わざと解説に異を唱えて無理なこじつけをする人もいます。どちらも低い評価しか与えられません。解説はそれなりの権威や専門研究者が書いていますから、確かに参考になる場合も多く、なかには非常に質の高いものもあります。解説から自由な、しかし自分勝手でない読み方ができるか、その力が問われています。

多面的な読み方


 読感文の課題はたいてい文学系と社会系にわかれるので、このふたつについて、上手な書き方・巧い書き方をお教えしたいと思います。

文学系の場合

 小説や自伝や伝記といったものは文学系の作品です。誤解している学生も多いと思いますが、登場人物に共感できるかどうかは感想文を書く際に必要ではなく、また共感できない理由を書く必要もありません。登場人物の行動原理がどういう時代精神や社会環境を反映しているのか、という点について自分なりに検討することが当面の問題です。また、その原理が作品の書かれた時代と、読者である自分の現在に、どう関わるのかという点についても考察しましょう。登場人物の人格形成の条件や原因の分析を踏まえて、それが時代に制約されている面と、時代を超えている一般的な面とがあるのかないのか、またその両面が自分の生活や将来設計、社会の現状と未来にどうつながってゆくのか、そこも掘り下げることが望まれます。印象にのこったというだけの箇所を、延々と語る書き方は決して評価されません。

社会系の場合

 社会系の作品は「ネット社会の闇」「原子力のない社会へ」「世界を席巻するマンガ・アニメ」といった内容の本になります。例えば課題の作品が、ネット社会に警鐘をならす類のものであったとしましょう。「人と人のつながりがヴァーチャルになったことで、肉弾的な付き合いが希薄化した」とか、「匿名性の色濃いネットでは、無責任な発言やウワサや中傷がエスカレートしてゆく」といった論調が主体であった場合、それが本当に正しいのか、また正しかったとしても一面的で部分的な指摘ではないのか、むしろネット社会の恩恵もあるのではないか、という視点を変えた問い直し作業が必要になります。具体的には、かりにネットの密室性が批判の槍玉にあげられているとして、これに対する別の評価が可能かどうかを問うことです。テレビ会議による経費の削減、遠く離れた家族間のネット上の交流の活性化、世界中の人々との時間の共有化、匿名性ゆえの組織犯罪の告発のしやすさ、国家による情報管理の打破など、肯定的に捉えられる面が出てくるかもしれません。このような多角的な視野を得るためにも「ネット社会の闇」といった内容の本とは別に、「ネット社会の可能性」といった内容の本も併せて読むことが有益です。質の高い感想文を書くためには、課題の本以外のものを一冊でも多く読む必要があります。


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